泡盛選びで迷子にならない。シーンに合わせて設計された22銘柄
泡盛とデザイン[004]
慣れない泡盛をどうやって飲めばいいかはわかった。でもそもそも、その泡盛をどう選べばいいの??
こんにちは!泡盛の現場の近くから、しんがお届けします。
今回は、最初からシーンに合わせて設計された泡盛銘柄のお話です。具体的な商品をたくさんご紹介しますね!
=-=-=-=
前回「こういうシーンではこういう飲み方を」という、飲み手側の工夫の話をしました。読んでくれた皆さんは飲み会で、自宅のリビングで、義実家で、誰かンちのBBQで、突然泡盛に襲い掛かられたとしても、もう怖くありませんよね。
とはいえ、泡盛がいつでも向こうから行儀良く襲ってきてくれるわけではありません。これから泡盛を楽しんでいく上で、自ら銘柄を選ぶシーンが必ずやってくるはずです。
銘柄にかかわらず、ある程度美味しく飲めるよ!のもう一歩先。
実は、シチュエーションに合わせた工夫をメーカー側が最初から引き受けてくれている銘柄もたくさんあるんです。
今回は、そんな「シーンに合わせて設計された泡盛銘柄」を具体的にご紹介します。
「○○に合う泡盛」とか「○○向きな泡盛」ではありません。メーカーさんによって明確にシーン設定された銘柄だけを集めてみました。
【泡盛界への入口として】
■akari(菊之露酒造)、島唄(まさひろ酒造)、鯨(久米仙酒造)、かりゆし(新里酒造)、島風(石川酒造場)、蔵波(咲元酒造)など
「泡盛はキツい、クサい、クセがある」。 そんなイメージへのカウンターとして登場した銘柄たちです。メーカーが明確に「初心者向け」を意識してリリースしています。
酵母の種類、もろみの熟成方法、濾過の具合、蒸留方法などアプローチはそれぞれ異なりますが、共通して表現しているのは軽やかで華やかでフルーティーな香りとキレの良さ。
泡盛に苦手意識を持っている方がこれらを試したら「今、泡盛ってこうなってるのかぁぁぁあ〜」と驚くはずです。
【ハイボールとして】
■暖流(神村酒造)
かつて米軍統治下にあった沖縄での泡盛不遇時代、「よく飲まれていたウイスキーと、飲んでほしい泡盛を繋ぐ商品が欲しい」という思いから開発された銘柄です。
現在、この暖流のソーダ割り(通称:暖ボール)は蔵も推奨するテッパンの楽しみ方。泡盛好きの乾杯酒の定番となっています。
■涼華(忠孝酒造)
毎年夏に登場する、ソーダ割りに特化してブレンドされた夏季限定商品。様々な酒質の元酒を持つ忠孝酒造ならではの発想です。
「今年はミルクジェラートのような風味」「今年はトロピカルなフルーティーさ」と、ブレンド内容やチューニングが毎年変わるので、ファンは年ごとのリリースを楽しみにしています。
冬季には、同じコンセプトのお湯割り特化型「さざんか」も登場します。季節ごとに選び分ける泡盛、というのも面白い楽しみ方ですね。
【食べ物に合わせて】
■季節泡盛(夏泡盛・冬泡盛/神村酒造)
旬の食材やメニューに合わせて楽しめるよう設計された銘柄。元々、春夏秋冬の4種類が存在しましたが、現在は「夏泡盛」と「冬泡盛」の2種類がシーズンごとに登場します。
夏泡盛のラベルにはゴーヤーチャンプルー、冬泡盛のラベルには沖縄おでんのイラストが描かれており、もちろんそのメニューとの相性は抜群です。
ラベルに料理が描いてある泡盛、というだけで食卓に出したとき会話が生まれそうですよね。
■和乃春雨(宮里酒造所)
お刺身や焼き魚といった和食との相性が抜群で、日本酒のように飲める15度の商品。ボトルごと冷蔵庫で冷やして、ワイングラスに注いでそのままいただくのが蔵おすすめのスタイルです。氷は入れないで。
「泡盛を日本酒感覚で」という提案は、日本酒好きの泡盛への入口としてもオススメできます。
また同メーカーには、洋食に合うよう設計された「春雨ゴールド」もあります。
■チョコレート専用泡盛(池原酒造)
その名の通り、チョコレートとのペアリング専用の泡盛です。甘めのチョコレートの風味を引き立ててくれる味わいになっており、一般的にも泡盛とチョコレートの相性は良いのですが、その部分だけに特化して突き詰められた銘柄です。
……ちなみに、チョコレート以外の食材には全く合わないそうです。この攻め方、大好き。
お好きなチョコとセットにして、贈り物にも。
【カクテルベースとして】
■MIZUHO ISLAND SPIRITS(瑞穂酒造)
ウォッカ、テキーラ、ジン、ラムなどのスピリッツと同様に、カクテルベースとして使われることを想定して作られた銘柄。ソーダやトニックウォーター、ジンジャーエールなどの割材や、各種リキュールとの相性を考慮した上で、複数のプロのバーテンダーの意見を取り入れながら設計されています。
ボトルやラベルもバーカウンターで映えるようデザインされており、海外のスピリッツを思わせるようなボトルとラベルデザインながら、琉球王国時代の「進貢船」をモチーフに取り入れるなどの遊び心も隠されています。
■尚(瑞泉酒造など12社)
こちらもカクテルベースを想定した銘柄。泡盛業界の若手有志たちによる勉強会から誕生したプロジェクトで、単式蒸溜機での3回蒸溜、フレーバーの取り分けと再ブレンド、12社による同一レシピ商品の一斉リリースなどは泡盛業界やファン界隈を驚かせました。
泡盛業界はかつてプロダクトアウト(できたものを商品にする)が中心でした。この「尚」は、どんな味と香りにするかを言葉と数字で先に決めて、それを目指して造るというアプローチを採用した、エポックメイキングな商品だと私は思っています。
(※尚プロジェクトに倣い、「蒸溜」と表記しています)
【とにかくそのまま飲む用】
■究極の水割(久米島の久米仙)
“酒造所が考えた最強の水割り”というキャッチコピーを持つこのカップ入り泡盛。(私の記憶が確かなら、このコピーを考えたのは銀座わしたショップの“泡盛さん”こと、名物泡盛案内人・藤原直樹さん)
沖縄では、コンビニの冷蔵庫に並べられているものを気軽に買って、そのまま気軽に飲むことができます。
メーカーが自信を持ってオススメする比率で割られた水割りは「確かに!!」と納得する美味しさ。菊之露、残波、多良川、くらなど、カップ商品は複数のメーカーからリリースされているので、ぜひ飲み比べてお気に入りを見つけてみてください。
【お供え用】
■ウートートー(今帰仁酒造)
沖縄にはなんと、お供え専用の泡盛というものが存在します。
ウートートーとは、ご先祖様や神様に手を合わせ、拝むときに呟く言葉。またはその行為自体を「ウートートーする」と言ったりもします。
このお酒がお気に入りの泡盛選びのきっかけになる、というケースはあまりなさそうですが(笑)、話の種として。
前回ご紹介した「シーンに合わせた飲み方」と今回の「シーンに合わせて設計された銘柄」、この2つを併せて知っておくと、泡盛との向き合い方がかなり立体的になるはずです!
また、今回ご紹介した商品のうちAmazonで買えるものは、外部ページ(note)にリンク集を作っておきました。
「飲んでみたい!」と思ったAmazonユーザーはぜひご利用ください。(※一般価格よりあからさまに高いものや、送料がエグいものは省きました。また、関連する別銘柄もいくつか追加していますので、併せてお楽しみください)
»【付録】銘柄リスト
=-=-=-=
【今回言いたかったこと】
泡盛の銘柄選びに迷ったら、メーカーのシーン設定をそのまま採用してみる。
次回の泡盛とデザインは「泡盛と食べ物のペアリング」について深掘りてみしましょうね。ちょっとだけペアリングイベントのお知らせもさせてください。
どうぞお楽しみに! またまじゅんぬまや〜♪(また一緒に飲みましょうね)
しん
=-=-=-=
【LINK】
/ lit.link / note / X / Threads / Instagram /
=-=-=-=
おまけ【知ってても全く味に影響しない泡盛豆知識】
泡盛蔵で唯一、八重泉酒造だけがフリーダイヤル。





楽しい情報ありがとうございます。
お酒好きの主人に教えます🤩
チョコレートに特化🍫他のはダメ😂って思い切りの良さ、すごい。
試してみたいです。
先日、近所のスーパーに唯一あった泡盛、瑞泉を買いました!!
ソーダ割りにしましたが、カクテルベースで作られた泡盛なんですねー☺️