泡盛の「なんでもOK」が、初心者を迷子にする。
泡盛とデザイン[003]
こんにちは!泡盛の現場の近くから、しんがお届けします。
今回は、泡盛の飲み方についてのお話。
=-=-=-=
突然ですが、たまに忘れていた切ない胸の痛みを思い出すことがあります。
英語がペラペラの帰国子女の友人に「英語教えて!」と頼んだら「う〜ん、とにかく喋ってみるしかないかなぁ」と言われたときの、あの胸の痛み。
ギターが得意な友人に「弾き方教えて!」と頼んだら「う〜ん、とにかく弾いてみるしかないぜベイベー(意訳)」と言われたときの、あの痛み。
できる人にとっては本当のことなんですよね。別に意地悪を言ってるワケじゃない。でも、できない側からすると「……いや、その“とにかく”の部分を教えてくれよ」となる。放り投げられた感じ、というか。
泡盛のPRの現場でもこういう会話をよく耳にします。
「Q. 泡盛、どうやって飲んだら美味しいですか?」
「A. 泡盛はどんな飲み方をしても美味しいので、好きに飲んでください。」
この回答は嘘ではありません。メーカーのHPにもそう書いてあったりします。
なので、たまに居酒屋の隣の席やSNSのフォロー外からやってきて原理主義を押し付けてくるおじさんなんか、自信を持って無視してください。
「ストレートで飲んでこそ泡盛だろう!」ノンノン。強けりゃ薄めましょ♪
「味があるもので割るなんて邪道だ!」ノンノン。好きなもので割りましょ♪
「内地(沖縄県外)の水は合わないよ!」ノンノン。関係ないです♪
「テキーラみたいに一気したらキツい!」ノ……それは確かにそう!やめとこう!
ちょっと脱線しましたが、本当に「泡盛はどう飲んでもいい」んです。
ただ、初めて泡盛にチャレンジしようとしている人はきっとこう思うはず。
「どう飲んでもいいて言われても…… 面倒臭ぇ、もうオリオンビールでいいや」と。
オールマイティーがゆえに、入口が見えなくなってしまう。これは泡盛の課題の一つだと思っています。
実際、泡盛は様々な飲み方で楽しまれています。
沖縄の地元の人は、水割りで食中酒として飲むのが一般的。
歴史的には、ちぶぐゎーと呼ばれる小さな小さな酒器に注いで、香りを開かせながら舐めるようにチビチビと味わうのが王道の飲み方でした。
冷蔵庫が普及してからはオン・ザ・ロックも定番の飲み方に。
最近は、乾杯酒として島唄(まさひろ酒造)をソーダ割りした「島唄ハイボール」や暖流(神村酒造)をソーダ割りした「暖ボール」、夢航海をソーダ割りした「ゆめタン」などの泡盛ハイボールも人気です。
泡盛ハイボールに関しては、那覇の居酒屋・小桜を中心に、「Aボール」というネーミングを普及させようという動きがあり、同じく那覇の居酒屋・ほたる橋や泡盛バー・AWAMORI+といったお店も賛同して活動を広げています。
さらにはコーヒー割り、牛乳割り、カクテル、フルーツを漬け込んだサングリアなど、泡盛の懐の深さを活かした楽しみ方はまだまだあります。
クセがあると言われがちな泡盛ですが、実はとてもピュアで何色にも染まりやすいお利口なお酒、とも言えます。
ただ、そう言いながら並べて置いておくだけでは、入口の見え辛さという問題は解決しません。
そこで、この「なんでもOK」を逆手に取ってみます。
「どんな飲み方でも美味しい」を活かすなら、飲みたいシーンに合わせて度数を調整する、という考え方はどうでしょう。
▼一杯目にグビグビ飲みたいとき
ビールのような飲み口にしたければ、炭酸でビール同様の5〜6度まで割る。泡盛の甘みや香りも楽しみつつ、スッキリと喉を潤します。
▼食事と一緒に楽しみたいとき
食中酒として親しまれている日本酒やワインの度数帯、12〜14度あたりに落とすのがおすすめです。30度の一般酒なら、だいたい6:4(水:泡盛)で割るとそのくらいになります。食べ物と合わせやすい度数に落ち着きます。
▼食後にじっくり楽しみたいとき
ウイスキーやブランデーのように、高度数のまま少量ずつ口に含んで、時間をかけて味わう。これが泡盛本来の楽しみ方に近いかもしれません。
シーンに合わせて度数を選ぶ。それだけで、泡盛はあらゆる場面で実力を発揮するお酒になります。
そうして初めて「泡盛はどんな飲み方でも美味しい」という言葉がただのセールストークではなく、本当の意味での強みとして機能するのではないかと思っています。
=-=-=-=
【今回言いたかったこと】
泡盛のオールマイティーさは、シーンに合わせた度数調整という視点を加えてはじめて実力を発揮する。
……とはいえ、ですよ!泡盛メーカーさんたちも「お好きにどうぞ」と言ってるだけではありません。今のメーカーさんたちは、とっても研究熱心で提案上手なんです。
次回の泡盛とデザインは、シーンに合わせてコーディネートされた実際の銘柄を、た〜くさんご紹介します。どうぞお楽しみに!
まじゅんぬまや〜♪(一緒に飲みましょうね)
しん
=-=-=-=
【LINK】
/ lit.link / note / X / Threads / Instagram /
=-=-=-=
おまけ【知ってても全く味に影響しない泡盛豆知識】
告知された時間通りに始まる泡盛イベントは、ほぼ無い。





基本は水割りなんですけど、お湯割とかロックとか気分で飲み分けてます!
確かになんでもOKが入口を狭めてる視点は無かったです!
色んな人に色んなシーンで呑んで欲しいお酒です∧⑅∧
平日は禁酒生活なので、週末は泡盛にしよう!と決めました。今から乾杯メニューを考えます♪